今回は短頭種(フレンチブルドッグやパグなど)に多い「短頭種気道症候群」についてお話します。
短頭種気道症候群とは?
短頭種は鼻から喉までにかけての形が特徴的で、独特な形をしています。この形状によりおこる呼吸器の病気をまとめて短頭種気道症候群といいます。
短頭種は鼻の穴が小さく(狭窄性外鼻孔)また、軟口蓋が長かったりと呼吸がしにくい形状をしています。そのため、頑張って呼吸をしている状況が続くことで喉が腫れて炎症をおこし更に呼吸がしにくくなるという悪循環に陥っていきます。
根本的な治療は外科手術になります。
外鼻孔狭窄と軟口蓋過長の手術をした場合は96%改善したが、高齢で喉頭小嚢の切除や軟口蓋の切除を行った場合の改善率は69%に低下した
Harvey CE, 1982. JAAHA 18:535-567
といった報告があるように、病気が進行していく前に早期発見・早期治療をすることが大切になってきます。
また、悪化させないように、熱中症に気をつける、肥満にならないように気をつける、首輪でなく胴輪を使うなどといったことも気をつけましょう。
このような状態は注意が必要です
・ちょっとしたきっかけでパンティングが激しくなる
・すぐ体温があがる
・嚥下しにくい様子がみられる
・よく失神する
・寝ている時にガーガー呼吸している
愛犬にこのような様子が見られる場合は一度、相談してください。
短頭種気道症候群についてこちらの記事でさらに詳しく記載しています。
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