マダニのトラブルについて

今回は「マダニ」のトラブルに関してです。

マダニはノミと同じように動物の血液を吸血します。

マダニは吸血をすることでヒトに重大な感染症を媒介する恐れがあります。

マダニについて

マダニは8本の足を持っていて、大きく分けると「クモ」の仲間とされています。サイズは吸血前で約3mmですが吸血をすることで約1.5cm(約5倍)にまで大きくなります。

マダニは森や草むらなどにいて、そばに通りかかった動物に飛び移ります。そして口からセメントのような物質を唾液とともに出し、動物にくっつきます。

マダニはどこに寄生する?

マダニは、動物の体表に寄生します。その中でも特に毛が薄い部分に寄生することが多いです。(耳や目・口・鼻周り・胸・内股・お尻まわりなど)

マダニを発見した際は、無理に引っ張って取ろうとすると口の部分だけ体に残ってしまう可能性があるため、病院へ行って対応してもらうようにしましょう。

症状

・貧血

・アレルギー性皮膚炎

・感染症(バベシア症、エールリヒア症など)

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

マダニが媒介する感染症で重要なのが「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」です。

この病気は動物だけでなくヒトにも感染する病気で、発熱や食欲低下、消化器症状などがでます。国内では2022年7月31日時点で763名の患者が報告されており、そのうち92名が亡くなっている非常に怖い感染症です。[1]

まとめ

マダニはワンちゃんやネコちゃんに感染すると、感染症や貧血など色々なリスクがあります。

また、マダニ予防はペットの健康だけでなく、ご家族の身を多くの感染症から守ることにもつながるのでぜひ行いましょう。

こちらの記事でもマダニについて更に詳しく記載しています。ぜひご参考ください。

参考文献 [1]国立感染症研究所ホームページhttps://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/sa/sfts.html


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