今回は「ワンちゃん、ネコちゃんが口にすると危険なもの」についてお話しします。
タマネギ・ネギ類
タマネギやネギ類に含まれる有機チオ硫酸化合物が赤血球を破壊して貧血を起こします。加工品の場合でも中毒になるので注意が必要です。
中毒量
一般的には体重の0.5%以上を食べると中毒症状が出ると言われています。
また、柴犬や秋田犬はタマネギによって貧血が起きやすいので注意が必要です。
チョコレート
チョコレートに含まれるカフェイン、テオブロミンなどのメチルキサンチンという物質により中毒症状が起こります。
症状は食べてから2〜4時間後に出る場合が多く、嘔吐や下痢、失禁が起こった後に興奮、重症の場合は頻脈、痙攣、不整脈を起こします。
中毒量
テオブロミンとカフェインを1kgあたり20mgで軽度の症状が現れて、40〜50mgで症状が重症化します。
ナッツ(マカダミアナッツ)
ナッツの中でもマカダミアナッツで中毒が起こると言われています。
食べてから12時間以内に嘔吐、衰弱(特に後ろ足)、ふらつき、発熱、震えなどが見られます。
中毒量
体重1kgあたりに0.7gで中毒症状が出たという報告があるので少量でも注意が必要です。
ぶどう・レーズン
原因物質は特定できていませんが、摂取後数時間で元気消失、嘔吐、急性腎不全が起こります。
中毒量
正確な量はわかっていませんが、食べた量が多いほどリスクが高いというわけではないので、少量でも注意が必要です。
アボカド
アボカドに含まれるペルシンという成分が危険で、摂取後嘔吐や下痢、胃腸炎、呼吸困難、心嚢水の貯留が見られます。膵炎や種による腸閉塞のリスクもあるので注意しましょう。
キシリトール
犬がキシリトールを摂取すると30分以内にインスリンが急激に分泌されて低血糖になります。
そして低血糖によりふらつき、ぐったりする、発作などが起こります。
中毒量
体重1kgあたりに0.03gで認められると言われています。
こちらの記事でさらに詳しく記載しています。
まとめ
中毒物質を摂取した場合はその子その子によって症状の重症度が違います。
時間が経ってない場合は催吐処置によって、体に吸収されるのを防ぐことができますので早めに動物病院を受診しましょう。
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