ネコちゃんにとって“腎臓病”はとても身近な病気かもしれません。
そんな腎臓病についてのお話です。
慢性腎臓病とは?
慢性腎臓病とは、3ヶ月以上腎臓がダメージを受け、腎臓の働きが低下してしまうことです。
慢性腎臓病は高齢になるにつれてかかるリスクが高くなり、10歳以上の猫の約30%が慢性腎臓病になるとも言われています。
慢性腎臓病の分類
慢性腎臓病は進行度合いによって大きく4段階に分かれています。(IRISのステージ分類)
慢性腎臓病のステージ分類(IRIS分類) 出典:日本獣医泌尿器学会
ステージ4になるほど進行した病期となります。
慢性腎臓病の症状は?
- 多飲多尿
- 食欲低下
- 元気消失
- 痩せてくる
- 毛づやがなくなる
- 涎がおおくなる
- 口臭がする
などの症状が見られます。
慢性腎臓病の診断法は?
身体検査の他に血液検査(BUN、Cre、SDMAなど)、尿検査、レントゲンや超音波検査を行います。
腎臓の数値は、腎臓の働きが75%壊れてから上昇するとも言われています。
また、慢性腎臓病の合併症として高血圧や貧血、電解質の異常がみられることもあるため、それらの項目も検査します。
慢性腎臓病の治療
腎臓は一度壊れてしまうと元には戻せません。機能が残っている部分がこれ以上悪くならないように治療をしていきます。
- 療法食
- 点滴
- 投薬
- サプリメント
などの治療を行っていきます。
まとめ
慢性腎臓病は多くの猫がかかる病気ですが、一度患うと生涯に渡って治療が必要となります。
初期の頃は気づかれない程度の症状であることも多く、はっきりとした症状が出てくる頃には進行した状態であることも多いです。早期発見のため、定期的に健康診断を受けることや、体調の変化があった場合には、早めにご相談していただくことをおすすめします。
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