今回はワクチンのときに気をつけたい、ワクチン接種後のアレルギーについてのお話です。
ワクチン接種後のアレルギーとは?
ワクチンが製造される過程で、培養液、細胞成分、安定剤、アジュバンド(免疫の効果を高めるためのもの)などの成分が入っています。これらの成分に対して過剰な免疫反応が起きることを“ワクチン接種後のアレルギー”と呼びます。
ワクチン接種後のアレルギーは大きく2種類、即時型アレルギーと遅延型アレルギーに分けられます。
1、即時型アレルギー(ワクチンを打ったあと数分程度)
ワクチンを打った後すぐに起こる急性かつ全身性のアレルギー反応(アナフィラキシーショック)です。
ぐったりする、血圧が低下する、脈が早くなる・弱くなる、チアノーゼ(粘膜蒼白)、呼吸困難、流涎、体温低下などが見られます。
2、遅延型アレルギー(ワクチンを打ってから数時間以内)
顔がパンパンに腫れたり(ムーンフェイス)、皮膚の赤みや痒み、接種部位の腫れ、発熱、下痢、嘔吐、食欲低下、元気消失などが見られます。
ワクチン接種後のアレルギーが起きた場合は?
アナフィラキシーショックが起きた場合は、すぐに対処しなければいけません。
血圧が下がり循環が落ちていることに対して点滴、チアノーゼや呼吸困難に対しては酸素吸入、その他にアドレナリンやステロイド剤など薬剤の投与、これらを組み合わせて治療します。
ワクチンを接種したあとはしばらく院内で過ごし、体調に変化が起こらないかみていき、帰宅後に体調の変化が見られた場合は動物病院まで連絡してください。
まとめ
ワクチン接種後のアレルギーのことを少し頭の片隅においておくと、もし体調に変化があった場合に、適切に対応できるかもしれません。
過去にワクチン接種後にアレルギー反応が起こったことがあるワンちゃんネコちゃんは、再度発症する可能性が高いため、接種前に必ずスタッフにお知らせください。
こちらの記事で更に詳しく記載しています。ぜひご参考ください。
荻窪桃井どうぶつ病院/杉並動物循環器クリニックでは、公式ライン・インスタグラムにて飼い主さん向けの情報を発信しています。