てんかん発作とは?

大切なワンちゃんネコちゃんが急に発作を起こしたら、びっくりしますよね。このてんかん発作、決して珍しい病気ではなく、特にワンちゃんでは比較的多く認められる病気です。

てんかん発作とは?

てんかん発作とは、脳の大脳皮質と呼ばれる部分の神経の電気活動が異常となって現れる症状のことです。

犬猫の発作の大部分は全般強直間代性発作(全般性けいれん発作)と言い、意識が無くなってバタッと横向きに倒れ、身体がピーンと突っ張ったり、四肢が激しく屈伸を繰り返し、犬かきで泳ぐような動き(遊泳運動)をします。また、焦点性発作という発作もあります。これは、身体の一部分で見られる発作や行動的な発作です。この焦点性発作が起きてから、全般強直間代性発作へと変化していく場合もあります。

てんかん発作がおきる原因

「てんかん」という言葉は24時間以上の間隔を空けて、2回以上のてんかん発作が起こるときに用いられる言葉です。

・特発性てんかん

遺伝的な素因以外に明らかな原因や病変が認められない、原因不明のてんかんです。様々な検査を行っても、何の異常もないというのが特徴です(脳波検査のみ異常が出ることがあります)。一般的には6ヶ月齢以上、6歳以下に初めての発作が出ます。

・構造的てんかん

発作の原因がMRI検査や脳脊髄液検査といった検査で脳の構造に異常(病気)が見つかるタイプのてんかんです。脳の奇形、脳炎、脳腫瘍、血管障害、脳の外傷などが挙げられます。

・頭以外の原因

低血糖や肝臓疾患、腎臓疾患、ホルモンや電解質の異常、熱中症など、代謝性疾患と呼ばれる病気により発作が引き起こされます。

てんかん発作の治療

・特発性てんかんでは、抗てんかん発作薬と呼ばれるタイプのお薬で内科的に治療していきます。基本的には一生涯続けていくことになります。

・構造的てんかんでは、抗てんかん発作薬によっててんかんが起こらないようにする治療と、てんかんが起こる原因となっている脳の病気自体に対する治療、この両方を行っていくことになります。

・頭蓋外の原因で発作が起きている場合、その原因に対しての治療を行うことで発作は治まります。

まとめ

てんかん発作は、ワンちゃんネコちゃんが初めて経験した時にはご家族の方々にとっても非常にショッキングな出来事です。しっかりと調べて治療を行っていくことで何年間も薬を飲みながら健康に暮らしているワンちゃんネコちゃんもたくさんいます。てんかん発作と思われるような行動が見られた際には落ち着いて対応し、お早めに動物病院にいらしてください。

こちらの記事で更に詳しく記載しています。ぜひご参考ください。


荻窪桃井どうぶつ病院/杉並動物循環器クリニックでは、公式ライン・インスタグラムにて飼い主さん向けの情報を発信しています。

友だち追加