犬と猫の緑内障について

今日は緑内障についてお話しします。

緑内障ってどんな病気?

緑内障は、眼球の中の圧が高くなってしまうことで、網膜や眼の神経が圧迫されてダメージを受け、やがて視覚消失がおこります。一度失明してしまうと、再び見えるように視覚を回復させることは困難になります。

眼球の角膜と水晶体の間には、“眼房水”と呼ばれる水で満たされています。この眼房水が眼内で貯留してしまうと眼球の中の圧が高くなります

緑内障の種類は?

緑内障はその原因によって大きく3種類に分けられます。

先天性緑内障・・・生まれつきの異常で起こる緑内障

原発緑内障・・・犬種や猫種 によって遺伝的要因が関与されると言われている緑内障

続発緑内障・・・他の眼の病気がきっかけで起こる緑内障

症状は?

  • 目の充血
  • 眩しそうな表情
  • 目を擦る
  • 目や顔を触ろうとすると嫌がる(痛み)
  • 食欲低下や元気消失(痛み)
  • 目の大きさが左右で違う
  • 瞳孔の大きさが左右で違う

緑内障は進行が早いため、当てはまる症状があれば来院されることをおすすめします。

診断は?

診断は眼圧の測定などによって行います。同時に、スリットランプを用いた検査などで緑内障のきっかけとなるような他の病気も併発していないかも調べます。

治療は?

治療には内科療法と外科手術があります。

発症してまだ日が浅く視覚が残っている場合または視覚回復を見込める場合

隅角インプラント(バイパス手術)、毛様体レーザー光凝固術など

進行し、すでに視覚が消失している場合

発症から時間が経過している場合、視力の回復は見込めません。痛みや不快感を取り除いてあげることが治療の目的となります。

まとめ

緑内障は、進行すると失明につながってしまう病気なので、早急に治療をスタートする必要があります。初期の段階で気付くことができれば進行を遅らせたり、軽症のうちに治療を行うことができます。

詳しい内容はこちらで紹介しています。ぜひ参考にしていただけたれと思います。


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