ウサギの尿は、透明から、薄黄色・赤褐色などの色、さらに白濁しているなど、様々な性状をしています。
赤い尿は血尿を意味し、泌尿器や子宮疾患を優先して考えがちですが、ウサギでは正常のことも多くあります。
ただし、餌も変えていないのに、急に尿色や性状に変化が見られ、かつ、多飲多尿、尿漏れ(尿失禁)、排尿回数などの異常もある場合には、病気の可能性が高いです。
うさぎの尿の色について
・無色透明・・・十分に水分を摂取しており、特に幼体の尿は無色透明です。
・薄黄色透明・・・うさぎの標準的な尿の色です。
・白濁色・・・カルシウム結晶が尿中に多いことを示しており、脱水中ウサギによく見られます。
・薄茶白濁色・・・膀胱内にカルシウムの沈殿物が蓄積している可能性が高いです。この沈殿物は膀胱炎の原因になります。
・オレンジ色・・・βカロテンが多いニンジンやカボチャを大量に接種するとオレンジ色の尿になります。これらの食べ物を食べなくなると時間と共に正常な尿の色に戻ります。
・赤褐色・・・赤色が強い褐色の尿色でも、ウサギでは正常な場合があります。
・血液が付着した色・・・排尿の終わりに出血が起こり、均一な透明な赤色ではなく、尿全体に広がる血液の斑点のように見えたり、血餅が尿に混じっていることもあります。特に鮮血が混じった尿では卵巣・子宮疾患が一番に疑われます。
まとめ
うさぎの尿には多くの種類があります。うさぎの血尿は正常な場合も見られることがありますが、特に避妊をしていないメスの血尿は、子宮からの出血であることが多いです。
普段から尿をしっかりと観察して『いつもと違うかも?』と思ったらすぐに尿検査を行うようにしましょう。子宮疾患は悪性のものが多いという報告もありますので、発見が遅れがちにならないようにしましょう。
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