MENU

WEB予約

MEDICAL

整形・神経外科Orthopedics and Neurosurgery

整形外科・神経外科とは?

整形外科・神経外科は、運動器系(骨関節筋肉靭帯など)と神経系(脳脊髄末梢神経など)の両方の疾患を診断、治療する分野です。骨折や関節の疾患から、神経障害を伴う病気まで、幅広い症例に対応します。整形外科や神経外科で治療が必要な疾患は、一般状態が健康な子でも、近い未来の運動能力や生活の質に大きく影響するため、早期の診断と適切な治療が非常に重要です。

整形・神経外科を受診すべき症状のサイン

– こんな症状が見られたら要注意 –

  • 立ち上がりや歩行が困難
  • 階段を嫌がる、または昇れない
  • 突然の痛みで動けなくなる
  • 脚を引きずるような歩行
  • ⻑時間同じ姿勢でいるのを嫌がる

整形・神経外科担当医師

高瀬 雅行

高瀬 雅行MASAYUKI TAKASE獣医師 / 整形外科

<資格>
CCRT(米国内での犬のリハビリ施術資格)取得
AOvet principle,advance,master course 受講
Synthes vet spine コース受講
<経歴>
2010年 麻布大学卒業
2010〜2014年川瀬獣医科病院勤務
2014年〜 日本大学動物病院整形外科研修医
2014年〜 エルムス動物医療センター勤務
2017年〜
エルムス動物医療センター センター⻑/整形外科主任就任
2019年〜 AMUSE 動物運動器外科サービス代表

骨折(橈尺骨、大腿骨、骨盤など)、膝蓋骨脱臼、前十字靭帯断裂(TPLO、TTAなど)、股関節脱臼、肩関節脱臼、環軸不安定症、椎間板ヘルニア(頚部、胸腰部)、その他脊髄損傷性疾患などの手術は、整形・神経外科の豊富な執刀実績を持つ高瀬先生が担当します。

当院での整形・神経外科診療

当院の整形・神経外科では手術が必要になる症例の中でも、難易度が高い症例などは整形・神経外科専門の高瀬先生が執刀を行います。必要に応じて、専門の2次病院へ紹介することもございます。また手術には最低限リスクを伴うこともありますが、当院では以下のような配慮と医療技術を駆使し、ご家族である動物にとって最善の医療を提供しています。

01.専門的な診断と治療計画

診断時には各種検査機器を用いて患部を正確に把握し、動物にとって最適な治療法を検討します。画像診断を得意とする獣医師や、豊富な知識を持つ認定医も多数おり、診察、検査、そして治療まで、一貫した体制を整えています。

02.安全な麻酔管理

整形・神経外科の手術では麻酔が必要です。当院では麻酔のリスクを最小限に抑えるための管理体制が整っています。経験豊富な麻酔科認定医が在籍しているため、安全な麻酔管理を最新の機器を用いて行うことができます。麻酔についての詳細はコチラ→

03.術後ケアの充実

手術後は回復状況に応じて理学療法やリハビリ、お家でもできるケア方法を飼い主様と共有し、サポートを続けます。飼い主様が安心してご自宅でのケアができるように、具体的なアドバイスも行っています。

整形外科の治療例

整形外科・神経外科の治療には、手術と非手術的治療があり、症例に応じて選択されます。当院では整形・神経外科に知見がある担当獣医師がおり、質の高い診療を行うことが可能です。

非手術的治療例

軽度の骨折やひび割れ
ギブス固定やプレート固定を施し自然治癒を促します。
軽度の関節炎や術後ケア
理学療法や運動療法による筋力改善や可動域改善を目指します。
関節炎や軽度の損傷
痛みや炎症を抑えるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛剤を一時的に使用し、保存療法を行います。
関節症など
関節の潤滑を改善し、痛みを軽減するために、関節内にヒアルロン酸などを注入する治療法があります。

整形・神経外科で対応する疾患と症状

主に整形に関連する症状

骨 折こっせつ

概 要
骨折は、何らかの衝撃で骨が折れてしまったり、ヒビが入った状態です。交通事故はもちろん、抱っこ中に落としてしまった、ソファから飛び降りて着地に失敗したなど、日常生活の中でも発生します。イタリアン・グレーハウンドやポメラニアン、トイ・プードルといった骨が細い小型犬は特に注意が必要で、前足を構成する橈骨と尺骨からなる手首から肘にかけての⻑い骨での骨折が多いです。
症 状
痛み、腫れ、骨の変形、運動制限が見られます。骨折部位に触れると痛がり、歩行が困難になるなどします。
検査診断
触診や歩行検査、レントゲン検査を行い、骨の状態を確認します。必要に応じてCTやMRI検査で詳細な評価を行います。
治療法
治療は骨折の部位や状態によりますが、外固定術(ギプス固定)、内固定術(プレート、ネジ、ピン、ワイヤーなどを用いて骨を固定する手術)などがあります。多くの場合は手術が必要となります。治療後のリハビリも重要です。
– 実際の症例(右前肢⾻折)
右前肢⾻折の症例
レントゲンでもわかるように、橈尺骨は非常に細い骨です。細い骨を内固定するのには手術スキルが求められます。当院では小型犬の骨折手術にも対応しております。

関節炎かんせつえん

概 要
関節には関節軟骨というクッションのような細胞があり、骨と骨が直接ぶつかって摩耗しないような構造をしています。関節炎は、関節に痛みが生じ、関節の動く範囲が低下した状態です。加齢に伴い発症リスクが上がります。リウマチ様関節炎や変形性関節症などが代表的です。
症 状
関節の痛み、腫れ、こわばりが主な症状です。特に運動後に痛みが増すことがあり、歩行が不自然になることがあります。進行するに従って、関節の動きが減少し運動能力の低下が起こります。
検査診断
触診で関節の動きを確認し、血液検査やレントゲン、CT、MRI検査を用いて、炎症の有無や関節の状態を評価します。関節液を採取して、感染性関節炎やリウマチ様関節炎との鑑別を行うこともあります。
治療法
抗炎症薬や関節サプリメントの投与、リハビリなどを行います。関節の潤滑を改善し、痛みを軽減するために、関節内にヒアルロン酸などを注入する治療法もあります。また、体重管理や、関節に負担になる運動を避けるなど、生活や運動改善を行うこともあります。重症の場合は、関節を固定する関節固定術や人工関節への置換術といった手術が必要になることもあります。

靭帯損傷じんたいそんしょう

概 要
靭帯損傷は、関節を安定させる靭帯が部分的または完全に断裂する状態です。特に運動中の急激な動きや衝撃で発生しやすいです。最も多いのは、ワンちゃんの前十字靭帯(大腿骨と脛骨を繋ぐ靱帯)断裂です。脛骨が正しい位置からずれてしまうことで、膝関節全体へダメージを与えてしまいます。
症 状
痛み、腫れ、関節の不安定感が見られます。また、患部をかばうように歩き、運動を避ける傾向があります。靱帯は一度切れると再生することはないため、関節炎や変形性骨関節症を併発するなど進行や悪化が避けられません。
検査診断
触診や歩行検査、整形外科学的検査(曲げ伸ばしで痛がらないか、異音がしないかなどを確認)を行います。その後、レントゲン検査を行い、目視では確認できない骨や関節内部の状態を評価します。より詳しく状態を把握するため、CT、MRIや超音波検査が行われることもあります。
治療法
靱帯の損傷具合によって、手術または内科療法(安静、鎮痛剤の投与など)が選択されます。症状がそこまで重くない場合には内科療法を行うこともありますが、根本解決にはならないため、関節へのダメージが蓄積され、関節炎を引き起こす可能性もあります。治療後のリハビリで筋力改善や可動域改善をしたり、適性体重を維持することも重要です。
– 実際の症例(前⼗字靭帯断裂に対するTPLO脛⾻⾼平部⾻切り術))
前⼗字靭帯断裂に対するTPLOの症例
前十字靭帯が断裂すると跛行(正常ではない歩き方)するようになり、他の関節系の疾患を併発してしまうこともあります。手術により靭帯を修復し、膝関節全体の安定化をもたらすための処置を行います。術式は様々ありますが、TPLO(脛骨高平部骨切り術)手術が主流になりつつあります。執刀できる獣医師や施設が限られる術式ですが、罹患犬の回復が早く、合併症も少ないというメリットがあります。当院整形外科担当の高瀬先生は数多くのTPLO手術実績がありますので、安心してお任せ下さい。

脱 臼だっきゅう

概 要
脱臼は関節の可動域を超えた動きをしてしまうことで、骨の関節が本来の位置からずれてしまった状態です。程度に応じて、完全脱臼と亜脱臼(部分的に関節面の一部が接触している状態)に分類されます。小型犬は膝蓋骨脱臼(パテラ)が起こりやすいです。そのほかにも股関節脱臼や肩関節脱臼も多いです。
症 状
症状は脱臼を起こした部位や程度によって様々ですが、片足を上げて歩く、うずくまって動かなくなる、触ると痛がるなどの症状を見せるようになります。関節を動かす際に、骨同士がこすれる音(礫音)が鳴ることもあります。
検査診断
触診や歩行検査、整形外科学的検査(曲げ伸ばしで痛がらないか、異音がしないかなどを確認)を行います。その後、レントゲン検査を行い、目視では確認できない骨や関節内部の状態を評価します。
治療法
状態を改善させるための根本的な治療は、手術による脱臼の整復となります。術後の回復を改善させるためのリハビリも有効です。ただし、全く症状が無い場合や、脱臼の頻度がとても低い場合は経過観察することもあります。一時的に痛みが生じている場合には鎮痛剤を投与します。
– 実際の症例 1.(右肩関節脱⾅)
右肩関節脱⾅の症例
– 実際の症例 2.(膝骸⾻脱⾅)
右肩関節脱⾅の症例
膝蓋骨脱臼は脱臼の状態によってグレードI〜IVに分類されます。それぞれの症例の状況に応じて、複数の術式を組み合わせて手術を行います。

主に神経に関連する症状

椎間板ついかんばんヘルニア

概 要
椎間板ヘルニアは、脊椎の椎間板が突出することで、背骨の中にある神経(脊髄)を圧迫する病気です。加齢や遺伝が主な原因です。軟骨異栄養犬種(ダックス、パグ、ペキニーズ、コーギーなど)では椎間板を構成する軟骨に石灰化(変性)が生じ、椎間板ヘルニアが起こりやすくなります。
症 状
後肢の麻痺、痛み、歩行困難が主な症状です。病状が進行して重度になると、突然立ち上がれなくなったり、自身の力で排尿・排せつのコントロールができなくなることもあります。
検査診断
椎間板ヘルニアが疑われる症例の検査は、大きく3つに分けられます。1つ目は、ヘルニア以外の病気を除外するために行う触診や問診、血液検査や単純レントゲン検査などのスクリーニング検査です。2つ目は、椎間板ヘルニアの病変の推測をするため、打診などで反射反応などを測定する神経学的検査です。3つ目は、脊髄の圧迫の有無と位置を確認するために行う造影レントゲン検査、CT検査、MRI検査といった画像診断です。
治療法
軽度の場合は、鎮痛剤などの投薬と安静にすることで改善を図ります。重度の場合は突出した椎間板を摘出する外科手術が必要です。術後はリハビリをすることで回復に役立ちます。
– 実際の症例(椎間板ヘルニア)
突出した椎間板が神経を圧迫することで痛みや神経障害を引き起こします。症状や状態によって、外科手術で取り除くことが必要となります。
術後について

当院では、術後にしっかりとアイシングをおこない、後肢の動きに不安が残らないかなどを確認し丁寧なアフターフォローを⼼がけています。

QOLの低下に直結してしまう可能性が高い

整形・神経外科は動物の日常生活に大きな影響を及ぼす可能性の高い疾患が多いです。歩く、走る、遊ぶといった当たり前の行動が制限されることは、動物の生活の質(QOL)を著しく低下させる原因とな ります。

しかし、適切な診断と治療を行うことで、多くの症例で改善が期待できます。当院では豊富な経験から、大切な家族である動物が少しでも⻑く健やかに過ごせるよう、高度で質の高い治療を行い、その動物と家族にとって一番の選択肢を提示し、全力でサポートいたします。何か気になる症状があれば、ぜひ早めにご相談ください。

page top