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MEDICAL

呼吸器科Pulmonology

呼吸器科について

当院の呼吸器科は、呼吸器(鼻気管気管支肺など)の疾患に苦しむワンちゃんやネコちゃんに対し、適切な診断と最善の治療を提供する診療科です。各種検査機器を駆使し、正確な診断を行うことで、呼吸器疾患の早期発見・治療に努めています。また、緊急性の高い症例や、難治症例にも対応できるよう、呼吸器疾患を得意とする獣医師が診療にあたります。当院では複数の専門性の高い獣医師が所属、またはアドバイザーとして携わっており、安心して受診いただける環境を整えています。

こんなお悩みはありませんか?

  • 咳が出る
  • 鼻水・くしゃみが出る
  • 呼吸が苦しそう
  • 軽い運動で息が切れる
  • 逆くしゃみが出る
  • 開口呼吸をする
  • 呼吸の際に胸が大きく動く
  • いびきが大きい
  • 睡眠時に無呼吸になる
  • えずき、誤嚥を繰り返すなど

このような症状がみられたら、呼吸器の病気の可能性がありますので、
お早めにご来院ください。

呼吸器科担当医師

木﨑 皓太

木﨑 皓太KOTA KIZAKI獣医師 / 院⻑

<経歴>
2012年 北海道大学獣医学部 卒業
2012〜2017年
埼玉県の一般開業動物病院にて一般診療と循環器診療を担当
2012〜2015年
東京動物心臓病センター研修医
2015〜2020年
麻布大学附属動物病院循環器・呼吸器科専科研修医
2016年〜現在
循環器出張診療を開始。神奈川県、群馬県、埼玉県、愛知県、大阪府の8つの病院で循環器診療を担当
2017〜2019年
神奈川県の一般開業病院にて一般診療と循環器診療を担当
2018年〜現在
獣医循環器認定医資格取得
一般社団法人LIVES 理事、循環器科
(League of International Veterinary Educational Specialists)
2020年
荻窪桃井どうぶつ病院/杉並動物循環器クリニック開院
<所属>
日本獣医循環器学会、日本獣医麻酔外科学会、一般社団法人LIVES 理事
山下 弘太

山下 弘太KOUTA YAMASHITA

<資格>
JAHA 外科認定医
JAHA 総合臨床医
<経歴>
2009年 宮﨑大学農学部獣医学科卒
2009年〜
ダクタリ動物病院エンジェルメモリアル広尾セントラル病院 現ダクタリ動物病院東京医療センター
2012〜2015年ダクタリ動物病院代々木分院⻑
2015年〜ダクタリ動物病院東京医療センター副院⻑
2017年〜JAHA 総合臨床医・外科認定医
<所属>
日本獣医麻酔外科学会、日本獣医がん学会、
犬・猫の呼吸器臨床研究会、日本動物病院協会

当院の呼吸器科診療

01.徹底した問診・身体検査

当院では問診と身体検査を大切にしています。いつからその症状が始まったのか、安静時の呼吸の状態や呼吸回数、咳の様子、食欲や活動性など、生活環境にも焦点をあてて詳しくお話を聞かせていただきます。問診に加えて視診、聴診、触診を中心に全身の状態を詳しく調べ、必要な検査項目をご提案いたします。
院内で症状の確認が困難なことがあるので、症状の動画をあらかじめご用意いただけると診断の助けになります。

02.検査・治療プランの説明

問診・身体検査の結果をもとに、必要な検査をします。血液検査、酸素飽和度の測定などの検査では、呼吸機能や全身状態の異常の大枠を把握します。レントゲン検査や超音波検査といった画像診断では、喉や気管気管支、肺の異常などがないか確認します。これらの検査結果や治療コスト、ご自宅での投薬可否なども踏まえ、現時点で考えられる治療プランを複数提案させていただきます。

03.呼吸器科と他専門分野の連携

「咳が出る」、「呼吸が苦しそう」といった呼吸器疾患にみられる症状の中には、循環器疾患が原因となっていることも少なくありません。院⻑ 木﨑は多くの循環器疾患の診察・治療を行っているため、呼吸器疾患が原因となっているのか、循環器疾患が原因となっているのか、より精度の高い診察と治療プランをご提案することが可能です。

また、呼吸器疾患の中には、短頭種気道症候群における軟口蓋切除術や外鼻腔拡張術など、外科手術が必要な場合もあります。当院では高度な外科手術にも対応できる外科担当獣医師や、経験豊富な麻酔専門医の指導のもと、安全な麻酔管理下で安心して手術を受けることができます。

主な検査内容

検査内容については、患者の病状にとって適切と思われるものを選択し、
ご提案させていただきます。

01.問診と身体検査

飼い主様より、今までの病歴や現在の症状、生活環境に関してのお話を伺います。また、呼吸器症状を起こす可能性のある病気を見つけるために、視診、聴診、触診を行っていきます。

02.SpO2測定(酸素飽和度測定)

パルスオキシメーターという機械で酸素飽和度を測定します。喘息や肺炎などの場合、酸素飽和度が低下する恐れがあり、酸素吸入などの緊急処置の必要性を判断します。

03.血液検査

基礎疾患の有無を確認するために一般血液検査や、ホルモン濃度測定を行います。特に呼吸器科では炎症疾患の有無を判断するために炎症反応検査(CRPあるいはSAA)を行います。

04.頭部・胸部レントゲン検査

頭部レントゲンでは、咽頭気道(鼻〜喉)と頸部気道の構造に問題がないか評価します。胸部レントゲンでは気管支、肺、心臓に異常が無いか評価します。肺炎、気管虚脱等の原因の特定を行います。

05.超音波検査(エコー検査)

超音波検査では肺の状態や喉頭(のど)の動き、構造に問題がないかを評価します。また呼吸器の症状があらわれる場合、心臓病との関連も多いため心臓超音波検査を実施することもあります。

犬猫の主な呼吸器疾患

肺⽔腫はいすいしゅ

概 要
肺⽔腫とは、肺に⽔分(液体)が溜まってしまい、うまく呼吸ができなくなる状態です。原因はさまざまで、代表的なものには⼼臓病に伴う⼼原性肺⽔腫のほか、肺炎や中毒、熱中症、外傷などによる⾮⼼原性肺⽔腫があります。どの原因であっても、肺に⽔が溜まることで呼吸が困難になり、命に関わることもあります。
症 状
呼吸が速くなる、苦しそうに息をする、⼝を開けてあえぐような様⼦、咳が出る、⾆や⻭ぐきが紫⾊になる(チアノーゼ)といった症状がみられます。進⾏すると、ぐったりする、意識がぼんやりするなどの重い症状が現れ、早急な治療が必要になります。
検査診断
問診や⾝体検査に加え、聴診で肺⾳の異常を確認します。レントゲン検査では肺に広がる⽩い影や⼼臓の⼤きさを評価し、必要に応じて⼼臓の超⾳波検査(⼼エコー)や⾎液検査で原因の特定を⾏います。特に⼼臓病が疑われる場合には、循環器的な精査を組み合わせて診断を進めます。
治療法
治療は、原因疾患の治療と並⾏して、肺に貯留した液体を取り除くことを⽬的とします。酸素吸⼊を⾏い、呼吸を楽にします。利尿剤を投与して体内の⽔分を排泄させます。⼼臓病が原因の場合は、⼼臓病の治療薬を使⽤します。⾮⼼原性の場合は、それぞれの原因に応じた治療を⾏います。当院では、呼吸器症状に対して迅速な検査と初期治療を⾏う体制を整えております。また、⼼臓疾患が背景にある場合も多く、その際には循環器科と連携し、原因に応じた総合的なケアを⾏っています。呼吸器の異常は急を要することも多いため、少しでも気になる症状がある場合は早めの受診をおすすめします。
– 実際の症例(肺⽔腫) (⽝)治療前
肺⽔腫・⽝治療前
(⽝)治療後 (猫)治療前
異物誤飲の症例02

気管虚脱きかんきょだつ

概 要
気管虚脱は、気管の軟骨が弱くなり、気管がつぶれて呼吸がしにくくなる疾患です。はっきりとした原因は明らかになっていませんが、遺伝や肥満・老化などが関係していると考えられています。特に小型犬(ヨークシャーテリア、トイプードルなど)で多く見られます。
症 状
運動後や興奮時に乾いた咳、「ガーガー」とガチョウのような喉鳴りが主な症状としてあらわれます。進行すると咳などが日常的になり、重症化すると呼吸困難、チアノーゼ(舌が⻘くなる)、失神などの症状も引き起こします。
検査診断
問診を行い、どのような症状がどれくらいの頻度であらわれているか把握し、生活への影響がどの程度あるのかを考えます。その後、聴診などの身体検査を行いますが、触診では喉を軽く刺激して症状の程度を確認することもあります。続いて、レントゲン検査や超音波検査を行い、構造に問題がないか調べます。
治療法
軽症では気管拡張薬や鎮咳薬、抗炎症薬など内服薬で治療を行っていきます。チアノーゼや重度の呼吸困難などの症状がある場合には酸素吸入などを行います。また、つぶれた気管を内服薬で元には戻せないため、重症例では気管を広げる外科的治療が必要となる場合もあります。

肺 炎はいえん

概 要
肺炎とは、肺に炎症が起こる病気です。肺炎を発症する原因は、感染や誤嚥(ごえん)など様々です。感染性肺炎の原因は、細菌、ウイルス、真菌(カビ)、寄生虫の感染です。誤嚥性肺炎は食道を通るはずの食べ物や液体が気管に入ってしまったことが原因で起こる肺炎です。
症 状
咳をする、ゼーゼーと荒い呼吸をする、元気・食欲の低下、発熱といった症状が現れます。チアノーゼやぐったりしている場合、肺炎が重症化している可能性があり、死に至ることもあるため注意が必要です。
検査診断
問診で症状の確認、聴診で呼吸音を観察し、レントゲン検査や超音波検査で肺の状態を評価します。また、血液検査で白血球数の変化や炎症の程度を確認します。必要に応じて、心臓エコー図検査を実施して、心臓に異常が無いか確認します。
治療法
細菌が原因の場合は抗生剤、真菌が原因の場合は抗真菌薬というように、原因に応じた薬を投与します。また、咳が出ていれば気管支拡張薬や鎮咳薬、炎症があれば抗炎症薬を投与します。ネブライザー(蒸気吸入器)を使った吸入療法をすることもあります。呼吸困難を起こしている場合には、酸素室での酸素吸入が必要となります。

気管支炎きかんしえん

概 要
気管支炎は、気管支と呼ばれる肺に空気を送る通路の炎症のことです。ウイルス・細菌・真菌による感染性の気管支炎、花粉・ホコリ・カビなどによるアレルギーによる気管支炎、肺の寄生虫気による気管支炎などがあります。大きく急性と慢性に分けられ、急性の場合は一時的な症状であることが多いですが、慢性の場合は2か月以上と⻑期間続くことがあります。
症 状
咳が主な症状として現れます。その他に呼吸困難、疲れやすくなる、発熱といった症状も現れることがあります。肺炎を併発することもあり、症状がより重くなり、食欲低下なども起こります。
検査診断
問診で症状の確認、聴診で呼吸音を観察し、レントゲン検査で気管支や肺の状態を評価します。また、血液検査で白血球数の変化や炎症の程度を確認します。必要に応じて、心臓エコー図検査を実施して、心臓に異常が無いか確認します。
治療法
細菌やウイルス感染が原因の場合は抗生剤、真菌感染が原因の場合は抗真菌薬というように、原因に応じた薬を投与します。また、咳が出ていれば気管支拡張薬や鎮咳薬、炎症があれば抗炎症薬を投与します。ネブライザー(蒸気吸入器)を使った吸入療法をすることもあります。呼吸困難を起こしている場合には、酸素室での酸素吸入が必要となります。アレルゲンを減らすために、室内の清掃や空気清浄機の使用など生活環境の改善アドバイスなども行います。

短頭種気道症候群たんとうしゅきどうしょうこうぐん

概 要
短頭種の犬(フレンチブルドッグやパグ)に見られる呼吸器障害で、外鼻孔狭窄(鼻の穴が狭い)や軟口蓋過⻑(※軟口蓋:口腔内の天井部から後方にのびた柔らかい部分)などが原因で、気道が閉塞する疾患です。慢性的な高二酸化炭素血症や低酸素血症に陥りやすい疾患であり、重症化すると命に関わるケースもあります。
症 状
異常な呼吸音(ズーズー、ブーブー、ガーガー)、いびき、睡眠時無呼吸、運動後の呼吸困難、チアノーゼなどが見られます。暑い環境中や興奮時に呼吸が荒くなると悪化し易い疾患です。
検査診断
鼻孔や喉の形状を視覚的に確認します。レントゲン検査、超音波検査で気道や喉の詳細な構造を評価し、症状の原因を特定します。
治療法
軽度の場合は生活環境の改善(体重管理や涼しい環境の提供)で対応します。呼吸困難など緊急的な処置として、ステロイドや鎮静剤の投与、酸素室での酸素吸引を行うこともあります。但し、基本的に短頭種気道症候群は進行性の病気なので、若齢の内に原因に応じた手術(鼻孔拡張や軟口蓋の切除手術)を行うことをおススメします。

猫風邪ねこかぜ

概 要
猫風邪は、ヘルペスウイルスやカリシウイルス、クラミジアなどの病原体に感染することで発症します。ウイルス性の猫風邪は強い感染力を持っており、多頭飼いの場合は他の同居猫にも感染するリスクが高いです。また、猫風邪は複数の病原体によって発症することもあり、免疫力の低い子猫や老猫では重症化することもあるため注意が必要です。
症 状
くしゃみ、鼻水、元気・食欲低下、発熱、よだれ、口内炎、目やに、結膜炎といった症状が現れます。鼻水で鼻がつまり、匂いを感じることができなくなって、食欲がガクッと落ちることがあります。また、病原体によって口内炎ができ、口の痛みから食欲が無くなることもあります。
検査診断
基本的には問診と症状から診断します。状態が悪い場合は血液検査を行い、全身状態を確認します。
治療法
原因ウイルスに対する治療として、全身的な抗ウイルス薬の投与、抗生剤の服用、点眼・点鼻などを行 います。鼻づまりや口内炎で食欲が低下している場合は、積極的な栄養補助を行います。好みの食事を 与え、それでも食べない場合は、強制給餌や点滴を行うこともあります。ネブライザーで薬剤を吸引さ せることで、喉や鼻の粘膜の乾燥予防をすることもあります。

猫喘息ねこぜんそく

概 要
猫喘息は、気道の慢性的な炎症により呼吸困難や咳を引き起こす疾患です。ハウスダスト、花粉、洗浄剤、たばこの煙などがアレルゲンとなりアレルギー反応を引き起こします。特に若い猫で見られることが多いです。2〜3歳ぐらいの若齢で発症すると重症化しやすく、4〜8歳ぐらいの中齢で発症すると軽度から中等度の症状になりやすいと言われています。
症 状
咳(多くは発作的で断続的)、呼吸困難、ゼーゼーとした呼吸音などが典型的な症状です。苦しい時には体を丸め、首を伸ばして呼吸を楽にしようとします。発作が起きると急激に咳が増え、呼吸困難に落ちる陥ることもあり、突然死を招く危険性があるため、注意が必要です。
検査診断
問診で症状の確認、聴診で呼吸音を観察し、胸部レントゲン検査で肺や気管、気管支の状態を確認します。猫喘息はアレルギーが原因と考えられているため、血液検査でアレルギー検査を行う場合もあります。
治療法
呼吸困難の発作が起きたときなど緊急的な治療をする際は、気管支拡張薬やステロイド剤を注射します。また、酸素室での酸素吸入を行います。慢性的な状態の治療は、気管支拡張薬、ステロイド剤、抗ヒスタミン薬(アレルギーに対する薬)、抗生剤などを内服で投与します。内服が難しい子では、吸入薬を使うこともあります。また、環境改善(ハウスダストなどアレルゲンの除去)も重要な対策です。

呼吸器疾患の診療は「生活の質」を守るために

呼吸器疾患は、ペットの日常生活に直接影響を与えるものです。当院では、飼い主様と大切なご家族であるペットの「生活の質(QOL)」を最優先に考えた診療を行っています。早期診断で症状の進行を抑え、薬や手術だけでなく、生活環境のアドバイスも含めた包括的な治療をご提供します。

ご家族としての生活をより快適にするため、呼吸器の健康管理をお手伝いいたします。

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