MEDICAL
消化器は、食道・胃・小腸・大腸・膵臓・肝臓・胆嚢など幅広い臓器の総称です。動物も人と同じように、お腹の調子が悪くなり、下痢や嘔吐をすることがあります。特に大きな問題にならない症状もありますが、中には重大な病気が隠れている可能性もあります。下痢や嘔吐などを軽く考えず、早めにご来院ください。少量でもよいので受診の際に便をお持ちください。
これらの症状は消化器疾患だけでなく他の病気の症状としてもよくみられます。症状とその程度から必要な検査を行い、診断に基づいて適切な治療プランを提案します。
内科的治療では、薬や食事療法、サプリメントを用いて治療を進めます。
軽症の場合、まず治療を試みて改善が見られない場合に、レントゲン検査や腹部超音波検査を実施します。中〜重症の場合は、詳細な検査を行った上で適切な治療を開始することを推奨しています。特に近年では、タンパク漏出性腸症や炎症性腸疾患(IBD)に罹患する動物が増加しています。一般的に、通常の治療や検査に反応せず、消化器症状が3週間以上続く場合は、精密検査を行うことをお勧めします。これらの疾患では、特に食事療法が重要となります。低蛋白血症が改善しない場合や下痢が続く場合は、一度ご相談いただくと良いでしょう。
外科手術が必要となるケースもあります。異物による腸閉塞や腹部の消化管腫瘍では、迅速な治療が求められることがほとんどです。また、一部の消化管腫瘍(リンパ腫など)においては、手術ではなく抗がん剤による治療が適している場合もあります。
検査内容については、患者の病状にとって適切と思われるものを選択し、
ご提案させていただきます。
飼い主様より、今までの病歴や現在の症状に関してのお話を伺います。また、お腹の張り具合や異常の有無を触診したり、粘膜の色を確認したり、全身を調べます。

便の硬さ、色、臭い、形状を肉眼で観察し、糞便中に寄生虫やその卵が出てきていないかなどを顕微鏡で調べます。

X線を使ってお腹の臓器の大きさや形、位置に問題がないかなどを検査します。必要に応じて、バリウムなどの造影剤を用いて造影X線検査を行います。造影することで、消化管の流れや位置の変化、異物による閉塞が存在しないかを調べます。

超音波を発するプローブ(探触子)をお腹にあてて臓器の状況を調べる検査です。お腹の状況を精査するには欠かせない検査で、動物に対しても負担が少ないです。
肝臓や胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓、大血管などの様子をリアルタイムで観察でき、病気の早期発見にも役立ちます。消化器疾患は、重度の異常がないと症状が現れづらく、どの疾患でも症状が似ているため、病気の診断のためにとても重要です。

先端に超小型のビデオカメラを備えた管(内視鏡)を口や鼻、肛門から挿入し食道や胃、十二指腸の内部を直接観察する検査です。誤って飲み込んでしまった異物の摘出や、消化管内部の病変組織(ポリープ、腫瘍等)の採取、摘出をすることもできます。