お家でできる!犬・猫の皮膚チェック!|毎日のスキンシップが病気の早期発見につながります
CATEGORY:
「最近よく体を掻いている気がする」
「気づいたら毛が薄くなっていた」
「触ってみたら小さなしこりがあった」
このような変化に気づいた経験はありませんか?
皮膚は全身の健康状態を映し出す大切な臓器です。皮膚病そのものだけではなく、アレルギーやホルモンの病気、感染症、さらには腫瘍などが皮膚の異常として現れることもあります。
犬や猫は「皮膚がかゆい」「痛い」と言葉で伝えることができません。そのため、ご家族が毎日のスキンシップの中で小さな変化に気づいてあげることが、病気の早期発見・早期治療につながります。
今回は、ご家庭で簡単にできる皮膚チェックの方法や、受診の目安についてご紹介します。
なぜ皮膚チェックが大切なの?

皮膚病は、犬や猫が動物病院を受診する理由の中でも非常に多い病気の一つです。
皮膚トラブルの中には、
- アレルギー性皮膚炎
- ノミ・ダニなどの寄生虫
- 細菌感染
- 真菌(カビ)感染
- 外耳炎
- ホルモン疾患
- 腫瘍
など、さまざまな原因があります。
初期には少し赤くなっているだけだったり、少しかゆそうにしているだけの場合もあります。しかし、そのまま様子を見てしまうと、炎症が悪化し、皮膚が厚くなったり、感染を起こしたり、治療期間が長くなってしまうことも少なくありません。
また、皮膚にできた小さなしこりが、実は腫瘍だったというケースもあります。
だからこそ、普段から皮膚を観察する習慣がとても大切です。
皮膚チェックはいつ行えばいい?

「毎日しっかり確認しないといけないの?」
と思われるかもしれませんが、特別な時間を作る必要はありません。
普段のスキンシップの中で少し意識するだけで十分です。
おすすめのタイミングは次のような場面です。
・ブラッシングのとき
ブラッシングは毛をかき分けながら全身を見ることができるため、最もおすすめのタイミングです。
毛玉やフケだけでなく、赤みや湿疹、脱毛などにも気づきやすくなります。
・シャンプーのとき・シャンプー後
毛が濡れることで皮膚が見えやすくなります。
普段は毛に隠れている赤みやできもの、傷なども見つけやすくなるため、シャンプーは全身チェックの良い機会です。
・リラックスしているとき
ソファでくつろいでいるときや抱っこしているとき、膝の上で眠っているときなどもおすすめです。
優しく体をなでながら全身を触ることで、小さなしこりや腫れなどを発見できることがあります。
皮膚チェックで見てほしいポイント
「どこを見ればいいの?」という方は、次の部位を中心にチェックしてみましょう。
- 顔や目の周り
- 耳の内側・耳の付け根
- 首回り
- 背中
- お腹
- わきの下
- 足先・指の間
- 肉球
- しっぽ
- 肛門周囲
見るだけではなく、毛をかき分けたり、優しく触れたりしながら確認することも大切です。
毛が長い犬種や猫では、見ただけでは分からない異常も少なくありません。
「いつもと違う触り心地」
「少し硬い部分がある」
そんな違和感が早期発見につながることもあります。
こんなサインがあれば要注意

次のような症状が見られた場合は、皮膚トラブルが起きている可能性があります。
・かゆみや違和感がある様子
同じ場所を何度も掻く、足先や体をしきりになめる・噛む、顔を床やカーペットにこすりつけるなどの行動が増えていませんか?また、起床時や就寝前になめる時間が長くなった場合も注意が必要です。
・皮膚や被毛の変化
皮膚の赤みや湿疹、フケの増加、毛が部分的に抜ける、毛づやが悪くなる、ベタつきやにおいが強くなるなどは、皮膚の病気が隠れているサインの可能性があります。
・傷や痛み、しこり
かさぶたや出血がある、触ると嫌がる、しこりやふくらみがある場合は、炎症や感染症、腫瘍などが原因となっていることもあります。
症状が軽そうに見えても、皮膚病は時間とともに悪化することがあります。
「少し様子を見よう」と思っている間に悪化してしまうケースも珍しくありません。
しこりを見つけたら様子見してもいい?

「痛がっていないから大丈夫」
「小さいからそのうちなくなるかな」
と思われる方もいらっしゃいます。
しかし、しこりは見た目だけでは良性か悪性かを判断することはできません。
脂肪腫のような良性のものもあれば、肥満細胞腫や軟部組織肉腫など早期治療が重要な腫瘍である可能性もあります。
小さなしこりでも、一度動物病院で診察を受けることをおすすめします。
気になる症状を見つけたら記録を残しましょう
受診の際には、ご家庭での情報が診断の大きな助けになります。
できれば次の内容を記録しておきましょう。
症状がいつ・どこから始まったか
気づいた日や最初に症状が現れた場所、現在は広がっているのか、それとも改善・悪化しているのかを確認しておきましょう。可能であれば、写真や動画を撮影しておくと変化が分かりやすくなります。
かゆみの程度や生活環境の変化
掻いたりなめたりする頻度が増えていないか、シャンプーや食事を変更した時期、新しいおやつや薬を使い始めていないかなど、症状が出る前後の変化も重要な情報です。
全身の体調に変化がないか
食欲や元気、便や尿の状態など、皮膚以外の体調にも変化がないか確認しておきましょう。皮膚症状の背景に、全身の病気が関係している場合もあります。
スマートフォンで定期的に写真を撮っておくと、病変の変化が分かりやすく、診察時にも非常に役立ちます。
「少し様子を見る」と「早めに受診する」の目安
皮膚の異常があっても、必ずしも緊急というわけではありません。
しかし、次のような場合には早めの受診をおすすめします。
- 強いかゆみで眠れない
- 出血している
- 急速に赤みが広がる
- 顔が腫れている
- 大きなしこりを見つけた
- 数日たっても改善しない
- 元気や食欲も低下している
特に、急激な腫れや顔のむくみ、強い痛みを伴う場合は、できるだけ早めに動物病院へご相談ください。
毎日のスキンシップが健康を守ります

皮膚の病気は、早い段階で発見できれば比較的短期間で改善するものも多くあります。
一方で、悪化してしまうと治療期間が長引き、かゆみや痛みで愛犬・愛猫に大きな負担がかかることもあります。
毎日のスキンシップは、愛犬・愛猫との大切なコミュニケーションの時間であると同時に、健康チェックの時間でもあります。
「いつもと少し違うかな?」
そんな小さな違和感に気づけるのは、毎日一緒に過ごしているご家族だからこそです。
少しでも気になる症状がありましたら、「もう少し様子を見よう」と我慢せず、お気軽にご相談ください。
当院では皮膚のかゆみや脱毛、しこりなどの診察・検査・治療を行っております。
「これくらいで受診していいのかな?」という場合でも構いません。
大切なご家族が快適に過ごせるよう、スタッフ一同サポートいたしますので、お気軽にご相談ください。


